慣用句辞典-よく使う慣用句の一覧

慣用句辞典慣用句とは、二つ以上の単語が結びつき、句全体の意味が個々の語の元来の意味からは決まらないような慣用的表現のことをいいます。慣用句は豊かな日本語表現の一つであり、正しい使いかを身につけましょう。





愛想が尽きる 呆れて相手に対し好意が持てなくなること。

開いた口が塞がらない 驚きと呆れで、何もものを言うことができなくなること。

相槌を打つ(あいづちをうつ) 相手の話にうなづくこと。

合いの手を入れる 話の合間に、別の人がそれにはずみがつくような言葉を差し挟むこと。

愛の鞭 相手のことを思うがゆえに与える罰。

阿吽(あうん)の呼吸 阿吽とは呼気と吸気のことで、2人以上で物事をする時の、微妙な気持ちの一致。

青菜(あおな)に塩 菜に塩をかけると直ぐにしなしなと柔らかくなってしまうように、勢い込んで事を行おうとしている人が、何かのはずみで上手く行かなくなり、急に元気をなくしてしょんぼりしている様子。

青写真を描く 将来の予想や構想などを心に思うこと。

青筋を立てる 怒っている。

赤子の手を捻るよう きわめて簡単であるということ。

赤恥をかく 人前で非常に恥ずかしい思いをすること。あかっぱじ とも言う。

秋風が立つ 男女の間の愛情が冷めること。

灰汁(あく)が強い 人の性格や絵画、文章、などが、良く言えば個性的、悪く言えばどぎついこと。

足を洗う 好ましくない商売や生活から抜け出すこと。また、悪い仲間との付き合いをやめること。

足を入れる ある世界に入り込むこと。

足を奪われる 事故や災害、ストライキなので交通機関が止まり、目的地に行く手段が失われること。

味を占める 一度うまくいくと、次もまた同じことを期待する。

足を向けて寝られない お世話になった人や恩を受けた人に対し感謝の気持ちを表す表現。

頭が硬い 考え方に柔軟性がなく、融通がきかないこと。

頭が切れる 思考が鋭く物事を素早く判断できること。

頭の上の蝿も追えない 自分自身の始末さえできないたとえ。

頭の黒い鼠 油断ならない人のたとえ。

頭を撥(は)ねる 利益の一部を勝手に自分のものにすること。ピンはね。

頭を冷やす 興奮をさまし、冷静になる。

後味が悪い 物事がすんだ後、悪い感じが残ること。

後釜(あとがま)に座る 前任者が去った後に、その地位につくこと。

後の祭り 祭りが終わると飾りたてた用具は何の役にも立たないように、時期が遅れて役に立たず無駄になること。
揚げ足を取る 人のあげた足を取って倒すように、相手の言葉尻を取り上げて、やりこめたり、皮肉ったりすること。

顎(あご)で使う 横柄な態度で人に指示して仕事をさせること。

足が出る 最初の予算よりも出費がかさみ赤字になること。

足が地に着かない 緊張して落ち着かないこと。

足が棒になる 歩き続けたり、立ち続けたりして、足が非常に疲れた状態。

足並みをそろえる 複数の人の考えや行動を一つにまとめること。

足場を固める 何かを行う時、その土台をしっかり作り上げること。

足元の明るい内 日が暮れないうち。

足下(あしもと)を見る むかし駕籠(かご)かきなどが旅行者の足の疲れぐあいを見て料金をふきかけたことから、人の弱みにつけこむことをいう。
アドバルーンを揚げる 事前に事の一部を漏らし、相手の出方や世間の反応をみること。

穴があったら入りたい 身を隠してしまいたほど恥ずかしい。

穴をあける 金を使い込んだりして経済的な損失を生じさせること。物事の進行に空白を生じさせること。欠員を生じさせること。

油を売る 江戸時代に髪油を売り歩くものが婦人を相手に話し込みながら商売したことから、仕事を怠けて無駄話をすること、仕事の途中で無駄な時間を過ごすことをいう。

油を絞る 油をとるには大豆や胡麻などに強く圧力をかけて搾り出すことから、人の失敗や欠点を厳しくとがめ、叱ること。

油を注ぐ(あぶらをそそぐ) 物事の勢いや感情などを更に強くさせる。また、人を褒めておだてる。

甘い汁を吸う 自分は苦労しないで利益を得る。他人を利用して利益を得る。

泡を食う ひどく驚き慌てること。


いい薬になる 失敗して挫折することが、その人にとっていい教訓になる。

家を傾ける 家の財産をなくし破産させる。

鋳型(いがた)にはめる 教育で、一定の枠に嵌った人間をつくることをいう。

生き馬の目を抜く 生きている馬の目を抜くほど、素早く事をするさま。また人を出し抜いて素早く利益を得ることをいう。

息が掛かる 有力者の影響・支配のもとにある。また、後援を受けている。

息が長い 同じ一つのことが、長期にわたって続けているさまをいう

生き血を吸う 自分の利益のために、他人を酷い目にあわせること。

息を呑む 驚いて息をとめること。

異彩(いさい)を放つ 多くの人の中で、才能などが際立って優れていること。

潔しとしない 自分の信念に照らしあわせて、受け入れられないこと。

石橋を叩いて渡る 安全な石橋でも叩いてから渡るように、用心に用心を重ねて慎重に物事を行うこと。

板につく 役者が芝居になれて舞台にしっくり調和することから、その仕事になれて不自然のない様子をいう。

一か八か 運を天にまかせて冒険すること。のるかそるか。

一言(いちごん)もない ひと言も反論できないこと。

一日の長 経験や技術が他の人に比べて少し優れていること。

色を失う 顔色が青ざめる意で、思いがけない事態に直面したり、失敗を犯したりして呆然とすること。

色を付ける 物事の扱いに情を加えることをいう。

色をなす 顔色を変えて怒る意で、激しく怒ることを言う。

犬の遠吠え 臆病者が陰で虚勢を張り、または他人を攻撃することのたとえ。

犬も食わない ばからしく、いちいち相手にする価値もないこと。(夫婦喧嘩は犬も食わない)

いの一番 「い」は「いろは」で最初にくる文字なので、真っ先にと言う意味。

因果を含める 原因結果の道理を言い聞かせるように、やむを得ない事態をよくよく説明してあきらめさせること。

員数(いんずう)を揃える 質はともあれ、決められた数が揃うようにすること。

引導を渡す 最後の決意を宣告してあきらめさせること。


浮き名を流す 男女間の恋愛に関する噂が世間に広まる。

憂き目に合う つらい思いをすること。

有卦(うけ)に入る 幸運に恵まれ、よい状態が続くこと。

雨後の筍(うごのたけのこ)似たようなものが相次いで現れること。

後ろ髪を引かれる まだ未練が残り、なかなか思い切ることができないこと。

うだつが上がらない 出世したり、金銭に恵まれないこと。「うだつ」とは「うだち」のことで、梁の上に立て棟木を支える短い柱をいう。これを上げられないほど、みすぼらしい家にしか住めないと言うところからきている。

氏(うじ)より育ち 家柄や血筋などより、子供から大人になるまでの環境・教育のほうが大切だということ。

うどの大木 うどは成長すると木のように茂るが、用材にも食用にもならないことから、形ばかり大きくて何の役にもたたないものをいう。

鵜の目 鷹の目(うのめ‐たかのめ) 鵜や鷹が鋭い目つきで獲物を探すように、鋭い目つきで一所懸命に物をみつけようとするさま。またその目つきをいう。

産みの苦しみ/生みの苦しみ 子を生む時の苦痛。転じて、新しい物をつくりだしたり、新しい事を始める時の苦しみ。

烏有に帰す(うゆうにきす) 何もかもなくすこと。特に火災で何もなくなった時にいう。

裏をかく 相手の計画を見抜いて予想に反したことをして相手を出し抜くこと。

売り言葉に買い言葉 相手の暴言に応じて、同じように暴言で言い返すこと。


悦に入る(えつにいる)物事が思う通りにいって、ひとりでこっそり喜ぶこと。

絵に描いた餅 何の役に立たない物事。計画だけは立派だが実行がともなわないこと。

絵に描いたよう 現実のものとは思えないほど美しい様子。ある状態や事柄が典型的・理想的な様子。

絵になる 姿や振る舞いなどが、その場の雰囲気に馴染んでいること。

襟(えり)を正す 衣服の乱れを直し、姿勢を正しくするように、それまでのたるんだ気持ちを引き締め生活態度を改めること。

縁(えん)の下の力持ち 人の気付かないところで、人のために苦労や努力をしている人。

煙幕(えんまく)を張る 本当の意図や行動を知られないようにするために、別の言動をしてごまかすこと。


老いの一徹(おいのいってつ)老人が頑固で自分の意見を変えないこと。

大鉈を振るう(おおなたをふるう)思い切って大規模な処理を行う。

大風呂敷を広げる 実現できないようなことを言ったり、計画したりする。

大向こうを唸らせる(おおむこうをうならせる)多くの人々から賞賛を受ける。「大向こう」とは、劇場後方の立見席のことで、目の肥えた観客が多かった。

お株を奪う ある人が得意としていることを、他の人がそれ以上にうまく行うこと。

奥歯に物が挟まる 心に思っていることを率直に口に出さず、ぼかしているようす。

おくびにも出さない ゲップをすることさえしないということで、心の底に隠していて言葉や態度に少しも表さないこと。

臆病風に吹かれる おじけづくこと。

お里が知れる 好ましくない言動によって、その人の生まれや育ちが悪いことが知られる。

鬼が出るか蛇が出るか(おにがでるかじゃがでるか)次にどんなことが起こるか予測がつかないこと。

鬼が笑う 実現性のないことや予想のつかないことを言った時にからかうことば。

鬼瓦にも化粧(おにがわらにもけしょう)醜い容貌の者も、化粧次第で美しくなる。

鬼に金棒(おににかなぼう)ただでさえ強いのにさらに強さが加わることのたとえ。

鬼の居ぬ間に洗濯 気兼ねする人がいない間に、のびのびすること。

鬼の霍乱(おにのかくらん)普段健康な人が、珍しく病気になることのたとえ。

鬼の首を取ったよう たいしたことでもないのに、手柄を立てたかのように喜ぶこと。

鬼の目にも涙 無慈悲な人にも、時には情に打たれ、涙を流すこともある。

尾鰭をつける(おひれをつける)事実ではないことをつけ加えて、話を誇張する。
押しが強い 自分の意見や主張を、強引に通そうとする性質。

お茶を濁す いい加減な処置をして、一時逃れにその場をごまかすこと。

押っ取り刀で駆けつける(おっとりがたなでかけつける) 急いでいる時は、刀を腰にさす間もなく、手に持って駆けつけるという意から、急いでその場に行くことをいう。

一昨日来い(おとといこい)二度と来るな。相手をののしって追い返す時に言う言葉。

同じ穴の狢(むじな)関係がないように見えて、実は同類であることのたとえ。

同じ釜の飯を食う 一緒に生活する。日常生活を共にすること。
オブラートに包む 相手を刺激しないよう、直接的な表現を避けて遠まわしな言い方をすること。

お迎えがくる 死ぬこと。あの世へ行く。

お安くない 男女の仲が親密なのを、ひやかしていう言葉。

親の七光り 社会的地位の高い親によって、子供が自動的に受ける恩恵のこと。

お山の大将 狭い範囲の中で一番になって得意になっている人。

折り紙つき 鑑定書、保証書の類は書いた面を中にして2つ折りにしたことから、立派なものとして信用できると保証された事物や人物をいう。


飼い犬に手を噛まれる 贔屓にし、かわいがっていた者から害を受けること。

灰燼に帰する(かいじんにきする)焼けて跡形もなくなる。

顔が広い 交際範囲が広く、知人がたくさんいる。

顔に書いてある 言葉にしなくても気持や考えが表情からうかがわれる。

顔に泥を塗る 人の顔に泥を塗って汚すように、名誉を傷つけたり恥をかかせたりして世間に顔を向けられないようにすること。

影が薄い 存在感がなく、目立たないこと。

笠に着る(かさにきる)笠が自分の頭を守るものであることから、権力のあるものを頼みにして威張ること。また自分の施した恩徳をいいことにして他人に圧力をかけること。

風上にも置けない 臭いものが風上にあると、風下にいる者は耐えられない意から、性質や行動の卑劣なことを、ののしっていう言葉。

河岸を変える(かしをかえる) 飲食や遊んだりする場所を変える。

片足を突っ込む まだ完全に関わっているわけではないが、半分入りかかっている。

固唾を呑む(かたずをのむ)事の成り行きを案じて息をこらすさまをいう。

肩で風を切る 肩をそびやかし得意になって歩く。

語るに落ちる 話しているうちに、うっかり本当のことを言ってしまう。

黄色い声 女性や子供が出す、かん高い声。

気が多い 興味の対象があれこれと移りやすい。移り気である。

気が置けない 気詰まりでない。気づかいする必要がない。

機が熟する 計画を実行するのに、ちょうどよい時期になる。

気が知れない その人が、どのように考えているのか理解できないこと。

気が咎(とが)める 申し訳ない気分。

気が引ける 引け目を感じで、ためらわれること。

気が塞(ふさ)ぐ 気晴らしになるようなことがなく、暗い気持ち。

気が滅入る 考えこんで憂鬱になる。

机上の空論(きじょうのくうろん)頭の中で考えただけで実際には応用できない理論や計画。

軌道に乗る 物事が調子よく運ぶこと。

狐につままれる 予想外のことが起きて、わけが分からなくなり、ぼんやりする。

木で鼻を括(くく)る きわめて愛想がないさま。

木に竹を接(つ)ぐ 物事がつりあわないこと。また、道理の通らないこと。

気に病む 気にして、くよくよする。
肩叩き(かたたたき)肩をたたいて筋肉の凝こりをほぐすことだが、退職を勧める意味もある。

角が取れる 人柄が穏やかになること。

金に糸目をつけない 糸目とは凧(たこ)がバランスを保って揚がるように引き締める糸のこと。それをつけない意から、金銭を惜しげもなく十分に出すという意味。

兜(かぶと)を脱ぐ 降参すること。

鎌(かま)を掛ける 本当のことを言わせようとして、それとなく話をさそいだすこと。

烏の行水(からすのぎょうずい)入浴時間が短いこと。

雁首を揃える(がんくびをそろえる)雁首とは首または頭の俗語。雁首を揃えるとは何人か一緒に行動するさまをいう。綺麗な言葉ではない。

閑古鳥が鳴く(かんこどりがなく)訪れる人がなく、寂しいこと。

堪忍袋の緒が切れる 堪忍袋とは堪忍する度量を袋に例えたもの。どうにも我慢ができなくなることをいう。

間髪を容れず(かんぱつをいれず)間に髪の毛1本を入れるすきまも無いという意から、時間の余裕が少しもなく、即座に、とっさにという意味。
肝に銘ずる 心に深くきざみつけるように記憶して忘れないこと。

肝を潰す ひどく驚くこと。

キャスティングボートを握る 政治などで二つの党派の勢力が均衡している時、他の少数党が大勢を左右する決定権を握ること。

脚光を浴びる 脚光とは舞台で俳優を足もとから照らすフットライトのこと。転じて、一躍名声が高まり世間から注目されることをいう。

行間を読む 文章に書かれていない筆者の心情を読み取ること。

清水の舞台から飛び降りる 非常な決意を持って事を実行すること。

気を配る 周りの人たちの気持ちに注意すること。

奇を衒う(きをてらう)なにか変わったことをして、目立つようにする。

琴線に触れる(きんせんにふれる)心の底から感動し、共鳴すること。


ぐうの音もでない 完全にやられて、ひとこともものが言えないこと。

釘を刺す(くぎをさす)釘を打ちつけて固定するように、相手が約束を破ったり、間違いをおこしたりしないよう念を押して確かめること。

草葉の陰(くさばのかげ)墓の下。あの世。

管を巻く(くだをまく)酒に酔って、取り留めのないことをくどくどと話す。

口裏を合わせる 話の内容が合うようにすること。

口が重い あまり喋らない。ことばかずが少ない。

口が堅い 言ってはいけないことは決して言わない。

口が軽い 言ってはいけないことを簡単に言ってしまう。

口が減らない 言いこめられても、屁理屈をつけて反論してくる。

口車(くちぐるま)に乗る 口先で巧みに言いくるめられて騙されるされること。

嘴(くちばし)が黄色い 若く未熟なこと。

愚の骨頂 非常にくだらないこと。

首を傾げる(くびをかしげる)不思議・疑わしいなどの思いで首をかたむける。不審に思うこと。

首を長くする 待ちこがれること。

蜘蛛(くも)の子を散らす 大勢の人がばらばらの方向に逃げるようす。

雲を掴(つか)むよう 物事がぼんやりしていて、つかみどころがないようす。

暮らしが立つ 収入があって生活が成り立つ。

軍門に降る(ぐんもんにくだる) 戦いに負けて降参する。軍門とは、陣営の出入口のこと。

逆鱗(げきりん)に触れる 目上の人を怒らせてしまうこと。逆鱗とは、竜のあごの下にある逆さに生えたウロコのことで、それに触れると竜が怒ってその人を殺すという韓非子の故事による。本来は、天子(国の主君・天皇)の怒りを受けること。

下駄を預ける(げたをあずける)履物である下駄が無ければ自由に動き回れないことから、すべてを相手に頼んで、その処理を一任すること。

下駄を履かせる(げたをはかせる)物の値段を高く言う。物事を実際より良く見せる。

血相を変える 衝撃になることを見たり聞いたりして顔色を変える。

ケツの穴が小さい 小心で度量が狭いこと。

煙に巻く(けむにまく)わけの分からないことを言って話をごまかしたり 相手をまどわせる。

犬猿の仲(けんえんのなか)非常に仲が悪い間柄。


御挨拶だ もっと他に言葉があるだろうに、酷い言い方だと、呆れている様子。

好事魔多し よいことやめでたいことには、邪魔が入りやすい。

公然の秘密 既に広く知れ渡っているのに、表向きは秘密だとされている事がら。

沽券(こけん)にかかわる 沽券とは人の値打ち、体面、品格という意味があり、その人の体面や品位などに差し障りとなる意。

虚仮(こけ)にする 馬鹿にする。侮ること。

心にも無い 自分が心底から思っているわけではない。本心からではない。

心を配る 間違いが起きないように、細かいところまで注意を行き届かせる。

心を許す 警戒する気持ちを捨てること。

心を寄せる 関心を持つ。相手を慕わしく思う。

言葉を返す 相手に反論すること。口ごたえすること。

子供の使い 相手の言われるがままに引き下がってしまい、使命を果たせないこと。

事を構える 物事を荒立てようとすること。また、そのような態度をとること。

胡麻を擂る(ごまをする)おべっかを使って、利益を得ようとすること。


最後を飾る 物事の終わりを、見事な形で締めくくること。

賽(さい)は投げられた 事は既に始まっており、引き返すことはできない。シーザーがルビコン川を渡る時に言ったとされる言葉。

財布の紐を締める 無駄なお金を使わないようにすること。

逆立ちしても どんなに頑張っても無理という意味で使う。
腰が重い なかなか行動を起こそうとしないこと。

腰が据わる 他に心を移さず、ひとつのことに熱心に取り組む。

腰が低い 他人に対する態度が低姿勢である。控えめな態度。

腰が引ける 自信がなく逃げ腰になっている。

御託(ごたく)を並べる 勝手な言い分をくどくどと言いたてること。御託とは御託宣(ごたくせん)の略。

事なきを得る 大きな問題とならずに済む。無事で済む。

言葉尻を捕らえる 人が言い損なった言葉の一部を捕らえ、それをことさら問題にして咎めること。

言葉に甘える 相手の好意を受け入れること。
先が見える 将来どうなるか予測がつくこと。悲観的な意味で使用することも多い。

先立つもの 何かをする時に、まずは必要となるもの。お金のこと。

刺身のつま 他を際だたせるだけで、あってもなくてもさしたる影響がない物。

砂上の楼閣(さじょうのろうかく)見た目は立派でも、基礎がなっていないため、すぐに壊れてしまう物事のたとえ。

匙(さじ)を投げる 薬を調合する匙を医者が投げ出すという意で、物事に救済や改善の見込みがないと断念すること。

鯖を読む(さばをよむ)鯖を数えるのに、急いで数をよみ、その際に数をごまかすことが多いことからという意で、得をしようと数をごまかすことをいう。


垂涎の的(すいぜんのまと)誰もが欲しがったり、羨ましく思ったりするもの。

水泡に帰す 努力してきたことが無駄に終わること。

筋がいい 素質がある。

雀の涙(すずめのなみだ)きわめて少ないこと。

砂を噛(か)むよう 物事に味わいや面白みがなく、無味乾燥に感じることのたとえ。

臑(すね)に傷を持つ 隠した悪事がある。やましいことがある。

隅(すみ)に置けない 思いのほか技量や才能があってあなどり難い。案外、世間を知っていて油断できないこと。

正鵠を得る(せいこくをえる)物事の核心をつくこと。正鵠とは、弓の的の中央にある黒い点のこと。正鵠を射るともいう。

精が出る よく働くこと。

青天の霹靂(せいてんのへきれき)突然の大事件。急に受けた衝撃。

背に腹はかえられない 差し迫った状態では、小さな犠牲や損害などには構っていられない。

線が細い 見るからに繊細で弱々しい。

前後を忘れる ショックを受けて冷静な判断ができなくなる。


然うは問屋が卸さない(そうはとんやがおろさない)そんなに思いどおりになるものではない。

齟齬をきたす(そごをきたす)齟齬とは上下の歯がくいちがう意で、意見や物事が食い違ってうまくいかないこと。

袖(そで)にする 手を袖に入れたまま何もしない意で、おろそかにする。ないがしろにする。すげなくする。「袖にあしらう」ともいう。

袖の下 袖の下に隠すようにして渡すことから、賄賂(わいろ)のことをいう。

袖振り合うも多生(他生)の縁 道で見知らぬ人と袖が触れ合うような、ちょっとした出来事も、前世からの因縁でおこるということ。

外堀を埋める(そとぼりをうめる)ある目的を達成するために、その周囲にある障害を徐々に取り除くこと。

反(そ)りが合わない お互いの関係がうまく行かないこと。

算盤を弾く(そろばんをはじく)損得を考えること。



対岸の火事(たいがんのかじ)自分には関係ない出来事。

太鼓判を押す 太鼓判とは大きなはんこのことで、絶対に間違いはないと保証すること。

高飛車に出る 相手を頭ごなしに押さえつけるような、威圧的な態度。

箍が緩む(たががゆるむ)緊張がなくなって締りが無くなること。箍(たが)とは、桶や樽などにはめて、外側を締める竹や金属の輪。

高嶺の花(たかねのはな)遠くから眺めるだけで、手に取ることのできないもののたとえ。

手綱を締める(たづなをしめる)配下の者が勝手な行動をしたり気を緩めたりしないように、厳しく締め付ける。対義語:手綱を緩める

立て板に水 言葉につかえることなく、すらすらと話すことのたとえ。対義語:横板に雨垂(よこいたにあまだれ)

竹を割ったよう 人の性質がさっぱりしているようす。

叩けば埃が出る 細かく調べれば、やましいことが出てくる。

縦の物を横にもしない 面倒くさがって何もしない。不精であることのたとえ。

棚に上げる 自分にとって不都合なことは、わざと手をつけずそっとしておく。

玉に瑕(たまにきず)美しい宝石にキズがあると惜しいように、それさえなければ申し分ないのに、少しの欠点があること。

玉の輿に乗る 女性が、社会的地位の高い人や金持ちと結婚すること。

惰眠(だみん)をむさぼる 何もしないで、だらしなく暮らすこと。

袂を分かつ(たもとをわかつ)わかれる。離別する。人との縁を切る。


知恵を付ける ある考えやたくらみを教える。入れ知恵をすること。

力を落とす がっかりする。落胆する。

血が騒ぐ 気持ちが高ぶってきて、じっとしていられない。

血の気が多い ちょっとしたことにもすぐ興奮して、過激な言動をする。

血の巡りが悪い 物事を理解する能力が鈍い。

血は争えない 親から才能や性質を受け継いでいる。

血道を上げる 色恋や道楽に夢中になり、分別を失うこと。

血も涙もない 冷酷で人情がまったくない。

帳尻を合わせる 収入と支出が合うようにする。

提灯に釣鐘(ちょうちんにつりがね)釣り合いが取れていないことのたとえ。

提灯(ちょうちん)を持つ 頼まれもしないのに、その人を褒めたり宣伝したりすること。

掉尾を飾る(ちょうびをかざる)物事の最後を立派に締めくくること。掉尾(とうび)とも読む。

月とすっぽん 月もすっぽんも同じく丸い形だとはいえ、全く違うことから、2つのものがひどくかけ離れていることのたとえ。

潰しが利く 地金にしても役に立つという意味から、他にも使い道がある。現在の職業以外でもうまくやっていく能力がある。

旋毛を曲げる(つむじをまげる)不機嫌になること。わざとひねくれること。

爪に火をともす 極端に倹約することのたとえ。

面の皮が厚い 厚かましい。恥知らず。

鶴の一声 権力者や有力者などが発する、人を威圧し、否応なく従わせる一言。


手垢のついた 古くさくなったことや、使い古されて新味のないようす。

手が出ない 自分の能力を超えていて、どうすることもできないこと。また、高額すぎて買えないこと。

手塩にかける 苦労しながら、自分で面倒をみる。自らの手によって育て上げること。

手のひらを返す それまでの態度を急に変えること。

手も足も出ない どうすることもできないさま。まったくかなわないこと。


毒にも薬にもならない 悪い影響もないが、特に有益というわけでもない。

どこの馬の骨 素姓(すじょう)の知れない人を、ののしっていう言葉。

床を上げる 病気が治る。

取って付けたよう 言葉や態度などが、わざとらしく、不自然なようす。

とどのつまり 途中にいろいろあったが、つまるところ。結局の意。(出世魚のボラは成長に応じて呼び名が変わり、最後はトドと呼ばれることから)

取り付く島がない 相手がつっけんどんで、話を進めるきっかけが見つからないこと。

ない袖は振れない 袖を振りたくても、なければ振ることができないことから、金を出してやりたくても、ないのだからどうしょうもない。

流れに棹(さお)さす 流れのままに水棹(みさお)をさして船を操(あやつ)る意から、勢い、時流にのって世の中をうまく渡ること。また、物事が思いどおりに進行することをいう。

泣きっ面に蜂 困っているところに、更に困った事態が重なること。

梨の礫(なしのつぶて)梨を無しの意に掛けて、便りを出しても返事がこないこと。

何をか言わんや いまさら何も言うことがない意で、あまりにひどい状態に呆れかえって言葉もない様子。

生木を裂く(なまきをさく)愛し合っている男女を無理に別れさせる。

波風が立つ 揉め事が起こる。

涙を呑む 悔しい気持ちや泣きたい気持ちをじっと我慢する。

鳴りを潜める(なりをひそめる)静かにしている。活動を休む。

名を馳せる(なをはせる)すぐれた結果を残して名前が広く知られるようになる。

煮え湯を飲まされる 信頼していた人に裏切られて、ひどい目にあわされる。

苦虫(にがむし)を噛み潰したよう 不愉快そうな顔つきのたとえ。

二足の草鞋(わらじ)をはく 同一人が両立しないような2種の業を兼ねること。もと博徒(ばくと)が十手(じって)をあずかるような場合をいった。現在では単に2つの職業を兼ねる意味でも使われる。

煮ても焼いても食えない 世間ずれしていたり、アクの強い性格で、どうにも手に負えないこと。

二の足を踏む 悪い結果が予想されて、ためらうこと。尻込みする。

二の句が継げない(にのくがつげない)驚いたり呆れたりして、次の言葉がなかなか出てこない。

二枚舌を使う 嘘をいうこと。

抜き差しならない 身動きができない。どうしょうもないようす。

盗人猛々しい 悪事を働いておきながら、それを悪いとも思わず、ずうずうしい態度を取っているようす。

濡れ衣を着せられる 無実の罪をおしつけられること。

濡れ手で粟(ぬれてであわ)何の苦労もせずに、金を儲けたり利益を得たりすることのたとえ。


根が深い 問題となっている事柄の背景に複雑な事情があり、解決が容易でないこと。

寝首を掻(か)く 人が寝ている時に襲ってその首を斬る。転じて、相手が油断している隙を狙っておとしいれること。

猫の手も借りたい 誰でもいいから手伝ってもらい。非常に忙しいこと。

猫の額(ねこのひたい)土地や場所が狭いことのたとえ。

猫の目 猫の瞳(ひとみ)が光の明暗によって形がかわることから、目まぐるしく変わることのたとえ。

猫も杓子も(ねこもしゃくしも)どんな人も。誰もかも

猫を被る(ねこをかぶる)本性を隠してしてネコのよにおとなしそうに振る舞う。

ねたが割れる 隠していたことが相手に知られる。手品などの仕掛けがばれる。

寝た子を起こす 寝静まった子供を起こしてまた騒がしくする意から、いったんおさまった物事に波風を立てて、また面倒な事態にすること。

寝耳に水 寝ているときに耳に水を入れられてビックリするように、不意の出来事に驚くこと。

眠れる獅子(ねむれるしし)力を持っていながら、その能力を十分に発揮できていない人や国家。

根も葉もない 何も根拠がないこと。(根も葉もない噂)

年季が入っている 仕事などで長年経験を積み、そのことに習熟している。(年季とは、昔の奉公人の雇用期限のことで一年を一季と数えた)

年貢の納め時 悪いことをした者が捕まり、刑に服するとき。また、ある物事を諦めて観念するとき。


熨斗(のし)を付ける もてあましている物を、欲しがっている相手に喜んで進呈すること。

退っ引きならない 避けることも退くこともできない。どうすることもできない。

喉から手が出る 何としても手に入れたいことのたとえ。

蚤(のみ)の夫婦 蚤はオスよりメスの方が大きいので、夫より妻のほうが大きい夫婦をいう。


背水の陣を敷く 自ら絶対に負けられない状況に身を置き、全力で事にあたること。

歯が浮く 軽薄できざな言動に接して、不快になるたとえ。

場数を踏む 多くの経験を積むこと。

掃き溜めに鶴 その場に似合わない、優れた人がいることのたとえ。

馬脚を露す(ばきゃくをあらわす)芝居で馬の足を演ずる役者が姿をみせてしまうように、隠していた本性がばれてしまうこと。

白紙で臨む 事前に策を立てたり、先入観を抱いたりせずに、その事にあたること。

薄氷を踏む 極めて危険な状況に身を置くたとえ。

梯子(はじご)を外される 高い所で仕事をしているのに、かけてある梯子を外される意から、自分が気付かぬ間に仲間に裏切られ、困難な状況に立たされること。

箸にも棒にも掛からない 酷すぎてどうにも手の付けようがないこと。

肌が合う 気性が合う。気が合うこと。

肌を許す 女性が肉体を許すこと。

畑が違う 専門とする分野が違うこと。

発破(はっぱ)を掛ける 荒っぽく励ますこと。気合を入れること。

鳩が豆鉄砲を食ったよう(はとがまめでっぽうをくったよう) 思いがけない出来事に、驚いてきょとんとしているようす。

鼻であしらう 相手を見下して冷淡に扱う。

鼻にかける 自慢する。得意がる。

鼻で笑う 人を見下して馬鹿にしたように笑う。

鼻に付く あきあきしていやになる。鬱陶しい。

鼻の下を長くする/鼻の下を伸ばす 女性に対しだらしがない態度をとる。

鼻持ちならない 言動などが嫌味で、我慢出来ないほど不快なこと。

花を持たせる 相手を立てて手柄や栄誉をゆずる

歯に衣を着せない 相手に遠慮せず、思ったことを率直に言う。

羽を伸ばす(はねをのばす)抑圧されていた状態から解放され、気兼ねなく自由に振る舞う。

腹を決める 決意する。決心する。

腹を括る(はらをくくる)覚悟を決めること。

腹を割る 隠し事をせずに、本心を打ち明けること。

張り子の虎 虚勢を張って強がる人。見かけだけ強そうな人。

馬齢(ばれい)を重ねる 無駄に年をとることを謙遜していう言葉。

判で押したよう 毎回同じ事を繰り返すこと。いつも決まりきっているさま。


贔屓(ひいき)の引き倒し 贔屓をし過ぎて、かえって相手に迷惑を掛けること。

左うちわ 左手でうちをを使いながら、好きな事をしていられると言う意から、働かないでも安楽に暮らせること。

左前になる 商売などが順調に行かなくなること。

一泡吹かせる 予想外の行動に出て、相手を驚かし慌てさせること。

人が悪い 意地悪でわざと人が困るようなことをする。また、人が困るのを見ておもしろがる性格。

一筋縄ではいかない 扱いがやっかいで、普通の方法では思うようにいかない。

人の褌(ふんどし)で相撲を取る 他人の物を利用して、自分の利益になることをする。

一肌脱ぐ 見返りを求めることなく、自分の力を貸し手助けすること。

人を食う 相手をばかにしたような言動をとること。

冷や飯を食う 職場などで冷遇されること。

火を見るよりも明らか 疑う余地もなくはっきりとしている。

風前の灯 危機が迫っていて滅びる寸前の状態。

不覚を取る(ふかくをとる)油断して思わぬ失敗をしたり恥をかいたりする。

不興を買う(ふきょうをかう)目上の人の機嫌を損ねる。

含む所がある 心のなかで不満や怒りなどを持っている。

袋の鼠 追い詰められて逃げ場がないこと。

不幸中の幸い 不幸な出来事のなかで、少しでも慰めになるようなこと。

筆がすべる 書くべきでないようなことを、軽率に書いてしまうこと。

筆が立つ 文章を上手に書く力があること。

筆を折る 文筆活動をやめること。

懐が暖かい お金をたくさん持っている。

懐が寒い お金を少ししか持っていない。

懐が深い 包容力がある。

懐を肥やす 不当な方法で利益を得る。


臍(へそ)で茶を沸かす おかしくてたまらないことのたとえ。

臍を曲げる 機嫌を悪くする。拗ねる。

屁とも思わない 軽んじていて、まったく問題にしないこと。

蛇の生殺し 半死半生の状態にして放置すること。いつまでも物事の決着を付けず曖昧にしておくこと。

ペンを折る 作家などが何かの事情でやむを得ず文筆活動をやめること。

棒に振る 今までの努力や苦心を無にする。

墓穴を掘る(ぼけつをほる)失敗や破滅へと向かう原因を自分で作る。

矛を納める(ほこをおさめる)戦いをやめる。

臍を噛む(ほぞをかむ)今さらどうにもならないことを後悔すること。

骨が折れる 苦労である。面倒である。

骨抜きにする 計画などの重要な部分を削除し、価値や内容のないものにすること。

骨を埋(うず)める いまの職場や土地にとどまって一生を終えること。

枚挙に遑がない(まいきょにいとまがない)たくさんあって、いちいち数えていられないこと。

魔が差す ふと悪い考えを起こす。

枕を高くして寝る 不安に思うことが何もなく、安心して眠る。

枕を濡らす 悲しくて布団に入ってから涙を流す。

末席を汚す 自分がその地位にいることを謙遜していう言葉。

的を射る 物事の要点を的確にとらえる。

眉を顰める(まゆをひそめる) 他人の行為に対して嫌そうな顔をすること。また、心配そうな顔をすること。

眉に唾を付ける 騙されないように用心すること。


ミイラ取りがミイラになる 人を捜しに行った者が、そのまま帰ってこなくなる。人を説得しようとした者が、逆に相手に説得されてしまう。

右に出るものがいない その人より上の者がいないということ。

御輿を担ぐ(みこしをかつぐ)他人をおだてて担ぎ出す。

水が合わない その土地の風土・気風が自分に合わない。また、組織や集団に馴染めない。

水と油 性格や性質が正反対で、まったく合わないことのたとえ。

水に流す 過去の揉め事などをなかったことにする。

耳が痛い 人の言っていることが、自分の欠点などをついていて聞くのがつらいこと。

耳が早い うわさなどをすぐに聞きつける。

耳にたこができる 同じことを繰り返し聞かされることのたとえ。

身も蓋もない 表現などが露骨すぎて、うるおいが感じられない。

見る影もない すっかり落ちぶれたようす。


身を固める 結婚して家庭を持つ。

身を粉にする 苦労をいとわず努力する。

身を持ち崩す 乱れた生活をして落ちぶれる。


昔取った杵柄(むかしとったきねづか)過去に身につけた技能や腕前。

虫がいい 自分勝手でずうずうしいこと。

虫が好かない なんとなく気に入らない。

虫の息 今にも死にそうな弱々しい呼吸。

虫の知らせ なんとなく心に感じる不吉なこと。悪い予感。

無駄骨を折る やったことが無駄なものに終わること。

無駄飯を食う 仕事もせずにぶらぶらと暮らすこと。

無用の長物(むようのちょうぶつ)あっても役に立たないもの。あってもかえって邪魔になるもの。

目が利く 見分ける力がすぐれていること。

目がない 何かに夢中になるようす。分別をなくすほど好きなこと。人や物事の価値などを見分ける能力がない。

眼鏡に適う(めがねにかなう)目上の人に認められ気に入られること。

目くじらを立てる 人の欠点や難点などを探し、それを非難すること。「目くじら」とは、目尻(めじり)のことで、鯨(くじら)とは関係がない。

目糞鼻糞を笑う 自分の欠点には気付かず、他人の欠点をあざ笑うことのたとえ。

メスを入れる 医者がメスを使って患部を切開する意から、問題解決に思い切った手段を用いること。

目と鼻の先 距離が非常に近いこと。すぐ近く。

目に余る(めにあまる)あまりに酷くて黙って見ていられない。

目の上の瘤(めのうえのこぶ)自分よりも地位や実力が上で、活動の邪魔になる人。「目の上のたんこぶ」ともいう。


目の毒 それを見ると欲しくなったり、悪い影響を受けたりするもの。

目の中に入れても痛くない 子供を可愛くてたまらなく思う様子を言う。

目端が利く(めはしがきく)機転がきく。

目鼻が付く 顔の絵で目と鼻を描くと大体の形ができあがることから、物事の見通しが立つことをいう。

目を光らせる 悪いことができないように、厳重に監視すること。

目を細くする 嬉しくて、笑みを浮かべる様子。

目を見張る 素晴らしいものなどを見て驚く様子。

目を剥く(めをむく)怒ったり驚いたりして目を大きく見開くこと。

面が割れる 顔を知られる。名前や身元がわかる。

面目を失う(めんぼくをうしなう)思わぬ失敗などで評判を落とし、恥ずかしい思いをする。反対語:面目を保つ

勿怪(もっけ)の幸い 思いがけない幸運のこと。(勿怪とは思いがけないこと)

勿体(もったい)を付ける 必要以上に重々しく、権威があるかのような態度をとる。

元の鞘(さや)に収まる 一度絶縁したした者がまた以前の関係に戻ること。

元の木阿弥(もとのもくあみ)いったんよくなったものが、また元の悪い状態に戻ること。

元も子もない 元金も利息もともに失う意から、すべてを失うこと。それまでの努力がすべて無駄になること。

蛻の殻(もぬけのから)人が抜け出した後の住居や寝床のたとえ。

紅葉(もみじ)を散らす 若い女性が恥ずかしさに顔を赤くすること。


焼きが回る 刀の刃などを鍛える時、火が行きわたり過ぎてかえって切れ味がわるくなる意から、年を取ったりして思考や判断力が衰えたり、腕前が落ちたりすることをいう。

役者が一枚上(やくしゃがいちまいうえ) 芝居の看板や番付で、上位の役者から順に名前を掲げたことから、能力や駆け引きなどが、ある人に比べすぐれていること。

焼け石に水 援助や努力がわずかで、まったく役に立たないこと。

焼け木杭(ぼっくい)に火が付く 一度縁が切れた男女関係が、また元に戻ることをいう。


安かろう悪かろう 値段の安いものは、品質も劣る。

痩せても枯れても 落ちぶれてもという意味。

柳に風 相手に逆らわず巧みに受け流すこと。

藪から棒(やぶからぼう)物事のしかたが突然。だしぬけなこと。

藪の中(やぶのなか)関係者の言うことが食い違っていて、真相が分からないこと。

山を掛ける 万一を期待して予想すること。

矢も盾もたまらず どうにもじっと我慢していることができないこと。

槍玉に挙げる 非難や攻撃の対象にして責めること。

茹でダコのよう 長湯をしたり、酒によったりして、顔や体が赤くなる様子。

弓折れ矢尽きる 力尽きてどうにもならない状態。類義語:刀折れ矢尽きる

横車(よこぐるま)を押す 車を横からおして動かそうとするように、道理に合わない考えを無理に通そうとすること。

横槍(よこやり)を入れる 第三者が横から口を出して話や交渉を妨害する。

予断を許さない 前もってこうであると判断できない。

縒りを戻す(よりをもどす)物事を元通りにする。別れた男女がまた一緒になることをいう。

弱り目に祟り目(よわりめにたたりめ)困っているときに、さらに困ったことが起きること。類語:泣き面に蜂(なきつらにはち)

世を忍ぶ(よをしのぶ)人の目を避けて、隠れて暮らす。


溜飲が下がる(りゅういんがさがる)不平・不満が解消して気分が落ち着く。

両天秤をかける(りょうてんびんをけける)どちらか一方が駄目になっても困らないように、両方に関係をつけておくこと。ふたまたをかけること。


レッテルを貼る 一方的に、ある評価・判断を下すこと。多くは悪い意味で使われる。レッテル(letter )とは、オランダ語で商品に貼りつける紙札や商標のこと。


脇が甘い(わきがあまい)相撲で脇を締めつける力が弱いと、すぐ相手にまわしを取られてしまう意から、相手につけこまれやすく、守りが弱いこと。

渡りに船(わたりにふね)川を渡りたい時に船がちょうどあるように、望んでいるものが、ちょうど都合よく与えられること。

藁にも縋る(わらにもすがる)追い詰められたときは、頼りにならないようなものまで頼りにしたくなる。

ワンクッション置く 物事をおしすすめる際、一段階を置いて、ショックや影響を和らげる。