動物に関する四字熟語
・鴉雀無声(あじゃくむせい) 鴉(カラス)や雀(スズメ)の鳴き声がない意から、静寂なさまをいう。
・鴉巣生鳳(あそうせいほう) カラスの巣に鳳が生まれる意から、愚鈍な親が優秀な子供を生むたとえ。また、貧しい家からすぐれた人が出ること。
・為虎傅翼(いこふよく) 虎に翼をつける意から、強い者にさらに力をつけることをいう。
・一石二鳥(いっせきにちょう) 一つの石を投げ二羽の鳥を獲る意から、一つのことをして二つの利益を得ること。
・蝸牛角上(かぎゅうかくじょう) 取るに足らない争い。(蝸牛は、カタツムリのこと)
・檻猿籠鳥(かんえんろうちょう) オリに入れられた猿とカゴの中の鳥。自由を奪われた環境のこと。
・汗牛充棟(かんぎゅうじゅうとう) 牛が汗をかき、棟につかえる。それほど蔵書が多いというたとえ。
・騎虎之勢(きこのいきおい) 虎の背に乗った者は、途中で降りれば虎に食われてしまうという意から、物事の成り行き上、中止で出来ないことのたとえ。
・鯨飲馬食(げいいんばしょく) 鯨のようにたくさん飲み、馬のようにたくさん食べる。大食いのこと。
・鶏群一鶴(けいぐんのいっかく) 鶏(にわとり)の群れの中にいる一羽の鶴。凡人の集まりの中で、一人だけ際立って優れていること。
・荊妻豚児(けいさいとんじ) 自分の妻子を謙遜して言う言葉。荊妻とは、いばらの簪(かんざし)をさした妻、豚児とは、豚の子供という意味。
・鶏皮鶴髪(けいひかくはつ) 年老いて衰えること。皮膚が鶏のようになり、頭髪は鶴のように白くなる。
・鶏鳴狗盗(けいめいくとう) 鶏の鳴き声をまね、犬のようにこっそり盗みをする意から、こそ泥、くだらない人間、才覚のある小人物のたとえ。
・狡兎三窟(こうとさんくつ) ずる賢いウサギは3つの穴を持っている意から、身を守るのが巧いことのたとえ。 また、用心深いことをいう。
・狡兎良狗(こうとりょうく) ずる賢いウサギが死ねば賢い犬も必要なくなるの意から、かつて重用されていた者も、利用価値がなくなれば見捨てられる。
・塞翁失馬(さいおうしつば) 禍福吉凶は定まりがなく、幸不幸も変わりやすいということ。大事にしていた馬が逃げたが、良馬を連れて帰ってきた。しかし、その馬に息子がのり落馬して足が不自由になる。しかし、そのおかげで徴兵が免除になったという故事から。
・三人成虎(さんにんせいこ) 一人が言っただけでは疑うが、三人が村に虎が出たと言えば信じてしまう意から、嘘偽りも多くの人が言えば、事実になってしまうということ。
・慈烏反哺(じうはんぽ) 烏(からす)は成長すると親に餌を与えて恩を返す意から、子が親の恩に報いて孝養を尽くすこと。
・獅子搏兎(ししはくと) ライオンはウサギを捕らえる時にも全力を出す。簡単なことにも全力を尽くすたとえ。また、簡単なことでも気を抜いてはいけないという戒め。
・獅子奮迅(ししふんじん) ライオンが奮い立って勇猛に動きまわるように、事に対する意気込みや勢いが凄まじいこと。
・傷弓之鳥(しょうきゅうのとり) 一度弓で傷ついた鳥は、弓をはじく音だけで恐れるようになる。一度の失敗でおじけづくこと。
・前虎後狼(ぜんここうろう) 前からも後ろからも虎や狼が襲いかかってくる意から、次々と災難や危害におそわれること。
・全豹一斑(ぜんぴょういっぱん)豹の一つの斑紋を見ただけで豹全体を批評する意から、
物事の一部分だけを見て全体を批評すること。
・対牛弾琴(たいぎゅうだんきん) 牛に琴を弾き聞かせる意から、なんの効果もなく無駄なこと。
・談虎色変(だんこしきへん) 虎に襲われたことがある人は、虎の話を聞いただけで顔色を変える意から、実際に経験した者だけが、その真実や恐怖を知っていることのたとえ。
・猪突猛進(ちょとつもうしん) いのししが一直線に突っ走る意から、一つのことに向かって、向こう見ずに猛烈な勢いでつき進むこと。
・沈魚落雁(ちんぎょらくがん) 魚や雁(がん)も恥じて隠れる。転じて、容姿の美しい女性を形容する語。
・童牛角馬(どうぎゅうかくば) ツノのない牛とツノのある馬。有り得ないもののたとえ。
・兎角亀毛(とかくきもう) ウサギのツノと亀の毛。この世に有り得ないもののたとえ。
・駑馬十駕(どばじゅうが) 優れた馬は1日に千里も走るが、のろい馬も10日走れば並ぶことができる意から、才能がない者でも努力すれば才能のある者に並ぶことができる。
・豚蹄穣田(とんていじょうでん) 豚の蹄を供えて豊作を祈る意から、わずかなものから大きな利益を得ようとすること。
・能鷹隠爪(のうよういんそう) 能ある鷹は爪を隠す。本当に実力のある者は、自分の能力をやたらに人前で誇示するようなことはしない。
・馬牛襟裾(ばぎゅうきんきょ) 馬や牛に服を着せただけの者という意から、学のない人や、礼儀知らずの人をののしる言葉。
・白馬非馬(はくばひば) こじつけや詭弁のこと。中国の公孫竜が唱えた説で白馬という語は白と馬という2つの概念であって白馬は馬ではないというもの。
・馬耳東風(ばじとうふう) 心地良いよい春風が吹いても、馬は何も感じない意から、人の意見や批評に注意を払わず聞き流すこと。
・跛鼈千里(はべつもせんり) 困難なことでも努力をすれば成し遂げられるということ。(跛鼈とは足の悪いスッポンのこと)
・豹死留皮(ひょうしりゅうひ) 豹は死んでも美しい毛皮を残す意から、死後に名声を残すたとえ。
・非驢非馬(ひろひば) 驢馬(ろば)でも馬でもない意から、主体性がなくどっちつかずであること。
・撲朔謎離(ぼくさくめいり) ウサギの雄雌は見分けにくい意から、男か女か分からないこと。
・面張牛皮(めんちょうぎゅうひ) 顔に牛の皮を張る意から、面(つら)の皮が厚いこと。
・盲亀浮木(もうきふぼく) めったに出会えないことのたとえ。 100年に一度だけ水面に浮かび上がってくる盲目の亀が浮木の穴に入ろうとしても、簡単に入ることはできないという寓話から。
・猛虎伏草(もうこふくそう) 虎のように猛々しい英雄が世の中に隠れていることのたとえ。
・邑犬群吠(ゆうけんぐんばい) 犬が群がって吠えたてる意から、小人が寄り集まって人の悪口をいっているさま。
・鷹犬之才(ようけんのさい) 鷹犬はタカとイヌ。自分が手先に使って役立つ者をいう。
・羊質虎皮(ようしつこひ) 羊なのに虎の皮をかぶっていること。見掛け倒し、中身がないことのたとえ。
・鷹視狼歩(ようしろうほ) 鷹のような鋭い目と狼のような歩き方。攻撃的で残忍な人物のたとえ。また、相手に隙を与えない豪傑のたとえ。
・羊頭狗肉(ようとうくにく) 羊だと看板に出し、犬の肉を売るようなインチキな商売のたとえ。
・籠鳥檻猿(ろうちょうかんえん) かごの中の鳥と檻の中の猿の意で、自由を奪われた境遇のたとえ。
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